自律神経の症例
<患者>
女性 45歳 公務員
<症状と来院まで>
半年前に、人事異動があり上司と担当業務が変わったことでストレスを抱えていた。
胃の不調から始まり、食欲不振で10kg痩せる。
その後、ホットフラッシュ、うつ、パニック発作が起こる。
不眠、首肩こり、手のしびれもある。
心療内科で薬を処方されるが改善がみられず、当院に来られた。
トレドミン、メイラックス、レンドルミンなどを服用中。
<1回目>
鍼は初めてであるが、とりあえず症状を少しでも楽にしてもらいたいと切実な思いであった。
のぼせはあるが、根本は冷えている状態であった。
ストレスがある方ではあったが、体は緊張状態というより疲れて弛緩している。
金属音やお皿の音などが耳に響いて辛いという症状もある。
週一回、仕事終わりにきてもらうようにした。
<2回目>
一回目の治療後、まずは不眠症状と胃腸の症状を改善していくことで他の症状も改善していくと判断し、その治療をを中心に行う。
<4回目>
症状はまだ特に変わらないが、気持ちが少し前向きになってきたとのこと。
好きだった楽器を再開することができた。
こういう変化は、自律神経、うつ症状の方には非常に大切なことである。
<6回目>
料理を少しづつやるようになってきた。やってみると結構ハマると報告。
この頃から気持ち的にはだいぶ落ち着いてきたようだ。
<8回目〜10回目>
風邪をひいたこともあり、症状が悪化。とても辛いが、仕事のプロジェクトで少ししか休めない。
漢方薬で合いそうなのを提案し、飲んでもらえた。
<12回目>
症状が少しづつ落ち着いてきた。特に眠れるようになってきたとのこと。
それでも調子が悪いと夜中に目覚める。
この頃から隔週治療に切り替える。
元来活動的な方でオーケストラに入ったり、お酒も飲めるようになったり、
旅行もしたりと、最初の頃からは想像もつかないように回復しているのは
こちらも嬉しい。まぁその活動的なことが影響してか、いろんな体の症状はその都度でるので、
今の楽しめている状態を維持できるようメンテナンス治療を行いサポートしている。